インタビューズフィルム とり・みき先生の巻

 さて。何か遅れ気味の洗脳Rなんですが、まぁ、いつものことと言うことです。はぁ。でね、今回は漫画家 としてのとり・みき先生じゃななく文を書く方のとり・みき先生を取り上げたいと思います。漫画家がマンガ じゃなく文字を書くのはなんて言うか、違和感あります。まぁ、時折単行本等の後書きなどでもマンガじゃな く文字ですませる方がいます。でも、こう言うのも一応文字になっているんですが、今回言っているのは一冊 の本になっていたり雑誌にコラムの連載を持っている事を言います。
 でね。今回はたぶん、異議がある方がいると思います。何故かと言いますと、そりゃぁ一応台詞を書いて いるんだから、文字だってかけるだろうとか。でもね、漫画家と小説家の大きな違いは、登場人物の動作そ の他の表現だと思います。まぁ、マンガで表すより文字で表す方が楽だろうと思われたり、逆に文字で表す よりもマンガで表した方が楽だと思われているかも知れません。しかし。私に言わせれば、どちらとも難しい です。マンガは自分がイメージしている画と描いた画とが一致しないと意味はないし、小説も自分が想像す る動作、主人公の気持ち等を思ったとおりに出せないと意味はありません。ね。どちらにしたってムズいの。 だからって、小説家や漫画家が減るという話はあまり聞いたことがない。と、言うのは漫画家から小説家へ と転身する方(特にギャク漫画家が多い)もいるからだったりする。
 さて。本題に移ります。今回は何故、とり・みき先生を取り上げるかと言いますと、まぁ、手っ取り早く 言うと、とり先生はかなりの文字の本を出していると思います。まぁ、中には夏目センセ(余談だが、いでみ で10号の本コーナーのテーマはこの夏目センセだったのである。しかし、センセを語るには難しく。まぁ、結 局はおとしてしまったのであった。まぁ、センセのマンガの単行本は私が確認したのは『ザッツパロディ』/ S.56年発行サン出版刊『粋なトラブル』/S.59年発行東京三世社刊『名作1』/H.8年潮出版社刊。 なお、夏目センセが世に出たキッカケとなった『まんが』は昭和51年に自費出版したそうな)みたく本業が 何なのかわからない方もいます。しかしだ。漫画家として書いた本が文庫本になると言う事はあまりない。 だからこそ、とり先生を今回、取り上げることにしたのである。
 とり先生の文章は、物に関する項がホントに多い。去年出た、『しりとり物語』でも、やたらに出て来た し、モノについて書いた文章をまとめた本まである。うーん。そりゃぁ凄いことだ。しかしだ。とり先生の文章 を初めて読んだのは、実言うと『マジカル・ルシィ』(ゆうきまさみ著)旧版の解説であった。この文章は、ゆう き先生ととり先生の間柄を知るにはとても良い文章である。と、言うのはゆうき先生はメジャーデビューした 頃にとり先生の臨時のアシスタントをしていたそうな。ちなみに、あの唐沢なをき先生もとり先生の臨時のア シスタントをしていたそうな。そう考えると、両先生の作品を読むときに新たな発見があると思う。まぁ、そこ まで知っていると逆にだれも近寄らないと思うが。
 でね。私が思うには、とり先生は『とりの眼ひとの眼』のような本を出したって別に不思議じゃないと思う。 なんて言うのだろうか先生は文章書きでもマンガ描きでも変わらなかったと思う。しかし、唯一変わったこと がある。それは、マンガ(アクマでも『愛のさかあがり』以前の作品の頃のことです。たぶん、とり先生はあの 作品からもう一つの、三番目のジャンルを見つけたと思う。まぁ、いまでは『遠くに行きたい』で、更に別の。 そして『ひいびい・じいびい』等の単語からハナシを創るマンガで、もう一つ違うマンガの創り方を出したと思 う)ではけして見れなかった、日常生活でのとり先生が文章で読めると言うことである。つまりだ、漫画家で あるとり先生とライターであるとり先生がふたとおりあるのでないかと思うのである。まぁ、漫画家の日常生 活って言うのはあまり見れないし、逆に見せない方が多いと思う。そう考えると、とり先生はまた別の存在 になってしまう。うーん。答えが出せない。まぁ、とり先生のムカシの自画像のようにセイラー服を着ていた り、風呂敷袋を羽織ってレイバンのサングラスをしているとは、誰も思わないだろう。でも、本人の話では中 にはいるそうだが。
 ああああ。オチない。困ったなぁ。どんどん深みにハマッていくなぁ。そういえば、とり先生の単行本で ギャクの元ネタの解説(!)が載っていたりする。これって、とり先生ぐらいだと思う。そう。先生のマンガって 細かいんですよね。うん。ところで、みなもと太郎先生の『ホモホモセブン』にも本人による元ネタの解説が 巻末のインタビューに載っていたりする。ちなみに、このマンガは凄い!昭和の40年代前半でありながら少 年誌で堂々とパロディをやってのけた作品です。まぁ、機会が会ったら目を通して下さい。きっと今読んでも 新鮮ですから。うーんんんんと、このようにだ。自分の日常生活を語る漫画家って言うのはそうはいないと言 う事なんです。はぁ、何とかオチた。
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